見た感じは冷静で落ち着いている紘毅くんだから、余計にわからない。
「今日会ってた男に、この家出ろって言われたんだろ」
「え…」
「それで詩織は了承したんだ?
そこまで関係進んでんだな」
「ま、待って紘毅く…っ!?」
紘毅くんはゆっくり立ち上がったかと思うと、大胆にもその資料をゴミ箱へと捨ててしまう。
「な、何して…!」
「何って、捨てた」
「どうしてそんなこと…」
「詩織には必要ねぇから。
何他の男の言いなりになってんの?」
あれ、おかしい。
紘毅くんの様子が変だ。
声のトーンも落ちているし、私を睨むように見てくるし、何より不機嫌なオーラが丸出しである。



