「……ん、惣菜系のパンケーキもすごく美味しいんですね…!」
けれどあまりの美味しさに、恥ずかしさなど吹っ飛んでしまう。
「ここ、また来たいです」
「気に入ってくれたみたいだね」
「はい!」
列ができるほど人気なだけあって、本当に美味しい。
食べ終わる頃には満足感でいっぱいだった。
こういうところに、紘毅くんと来られたらなんて思ってしまうけれど。
歳の差が邪魔をして。
誘えるはずなんかなくて。
彼自身、未成年の私を気にしているのだ。
変に誘えない。
「今日はありがとうございました」
帰り道。
駅へと目指して歩く私と坂野先輩。
「気にしないで。
俺から提案したんだし、最後まで責任持つよ」
嫌な顔一つせず、むしろウェルカム状態の彼。
ひとりだと何もできなかったけれど、坂野先輩がいたら心強い。



