「それなら良かった。
じゃあこの後はどうする?」
時計を確認するとまだ15時を過ぎたくらいで。
ここまで早く終わるとは思っていなかった。
「帰りますか…?」
「それは嫌な答えだね」
「えっ…」
「今度は俺に付き合ってよ」
「でも私、夕方頃には帰りたくて…」
「じゃあそれまで遊ぼうか」
“遊ぶ”という言葉に少しばかり嫌な予感がしたけれど。
坂野先輩は私の反応を見て苦笑した。
「そっちの“遊ぶ”じゃないよ。
それともそっちをお望みかな?」
「……っ」
慌てて首を横に振る。
そんなことは決してあり得ない。
カラダだけの関係は嫌である。



