「だって…もうすぐでサヨナラじゃないですか」
「その調子じゃいつまでも引きずりそうだね」
「それは…多分、引きずります」
「そこは正直に言わない」
事実なのだから仕方がない。
私は彼を吹っ切れる日が来るのだろうか、なんて思ってしまうほど。
「まあ、そんなにも誰かを好きになれるって羨ましいけどね」
「本気で好きになったことは?」
「ないよ、好かれる側だからね」
「裏を知ったらみんな驚きますよ」
「作ることには慣れてるから大丈夫、親の前でもこんな感じだし…あ、ここだよ」
駅から歩くこと数分。
目的地に着いたようだけれど、それ以上に今言った坂野先輩の言葉が気になって仕方がない。



