君のとなり。

出遅れた私は鳴海くんの勢いに
引っ張られてそのままズダァンと
思いっきり足を捻りながら尻餅をつく。

グキリ、と足首が嫌な音をたてた。

「え、やば。ちょっと待って
これ足首やばいやつじゃん。
わりと痛いんだけど腫れてる?」

怪我をしたときのあるある。

意外と怪我をした本人が
冷静になっちゃってるわけで。

「春瀬、大丈夫?!
足首かなり腫れてるじゃん。
どうしようごめん!俺がちゃんと
合図しなかったからだよな。
痛い?痛いよな?マジでごめん。」

テンパっちゃってますクール王子。

今にも土下座しそうな鳴海くんを
見て噴き出しそうになりながら
私はふるふると首を横に振った。

「大丈夫、そんな大したことないから
謝らないで?保健室に行って
湿布か何かで冷やしてもらえば
たぶん腫れもすぐにひくと思うし。
ごめん、練習は抜けるね。」