君のとなり。

俯きがちで歩きだす。

すると、突然肩にどすんと
重いものがのしかかってきた。

「何......って紫苑どうしたの。」

振り返ると明らかに機嫌が悪そうな
むすっとした表情の紫苑が居た。

「鳴海、ずるい。希衣のペアは
僕じゃないといけないのに。
だって僕の方が鳴海よりずっと...」

紫苑は私とペアになって
仕事をサボりたかったんだろう。

「紫苑、重い。とりあえず
重いからそこから顎どけて。
しかも紫苑のペアは夢葉じゃん。
私なんかより良いでしょ。」

はたから見ると美男美女ペアだよ?
まさにカップルみたい。

すると彼は不満そうに鼻を鳴らす。

「あの子、華奢すぎて嫌だ。
僕は希衣みたいな強がりっ子を
守ってあげたくなるタイプなの。」

「別に強がりっ子じゃないし。」