君のとなり。

え、なんでお前が天下のクール王子
鳴海くんとペアなわけ?と言いたげな
鋭い目線が私の背中にグサグサと
突き刺さるなか、しらけた雰囲気に
拍車をかけたのはまさかの侑紀。

「ひゅー、らぶらぶぅ。」

ちょっと侑紀?!

「ちょっと侑紀やめてよ。鳴海くんは
学年1のイケメンだよ?そんな人が
希衣なんかとカップルだったら
そんなの釣り合うわけないじゃん?
ラブラブ以前の問題だってば。」

ふっと鼻で笑いながら私のことを
見下すのは亜美だ。

「そうそう、やっぱり鳴海くんの
相手は夢葉とかがいいでしょ。」

「確かに、チョーお似合いじゃん。」

他の女子たちも私が鳴海くんと
ペアになるのは有り得ないといった
感じで盛り上がっている。

すると、黙っていた鳴海くんが
亜美の方を見て静かに口を開いた。

「向田、俺の相手は俺が決めるから
勝手なこと言わないでくれる?
その発言、はっきり言って邪魔。」

でた、クール王子の毒舌塩対応!