君のとなり。

だむだむだむ。

しゅっ。

ばしゅん。

「ないしゅーっ。」

朝練をしている体育館1階につくと、
そこではちょうど試合形式での練習が
行われているところだった。

「うわ、すごい。」

鳴海くん、バスケする姿が
なんかすごくサマになってるなぁ。

華麗に相手チームを抜き去って
シュートを決めていく鳴海くんに
見とれていると、私に気付いた
男バスのマネージャーらしき人に
声をかけられた。

「君、どうしたの?」

「あ、あの。鳴海くんの忘れ物を
届けに来たんですけれど。」

私がそういうと、マネージャーらしき
女の先輩はコートに向かって
大声で鳴海くんの名前を呼ぶ。

「鳴海ーっ!」

「うっす。」

こちらを振り返った鳴海くんは
私が居ることに驚いたらしかった。