君のとなり。

「選抜メンバーは前で。あとは
皆さん好きなグループでやってね。」

私はぎゅっと唇を噛み締めて、
作法室の前の方に歩いていった。

メンバーを見渡してため息を1つ。

仲良い子がいない上に、みんな
賢いなんてもう最悪以外の何物でもない。

「1つめからいきます。とったら言ってね。
はい、ではでば。春過ぎて~。」

パシッ。

上の句を読み終わる前に
下の句を見つけて手が動く。

とっちゃった。

「とりました。」

私はぼそぼそと小さな声で言う。

周りの視線が気になって
百人一首どころではなかった。

乃南や侑紀は友達と楽しそうに
百人一首をしていて、私もそこに
行きたいという気持ちにかられる。