君のとなり。

バンッ!
大きな音を立ててドアが開かれた。

もう少しで寝るとこだったのに。
そう思いながら顔をあげると、そこに
いたのは隣の席の鳴海くんだった。

鳴海 青葉。うちのクラスで最も人気が
あると言われている男子だ。

「おーはよー。」
のんびりとした口調で挨拶されて、
私はやんわりと睨み付ける。

「あれ、起こしちゃったー?」
私の機嫌が悪いのに気付いたのか
ふわりと首を傾げる鳴海くん。

「鳴海くんは悪くないよ。
私が寝ようとしてただけだから。」
そう言って私は軽く笑う。

相手に負い目を感じさせないように。
それから相手に嫌われないように。

すると、鳴海くんは何故か
少しだけ哀しそうな表情をした。

「春瀬は、苦しくないの?」

わりと真面目なトーンで
いきなりそう問われて戸惑う。