そんなわたしの思いとは裏腹、悠馬は逆につまんなそうに「まー来んなっつーなら行かねえけど」と投げ捨てるように呟いた。
「あ、いやそういうわけじゃないんだけど…わざわざ見にくるほどのものでもないかなーって思って」
慌てて弁解ををした。
行きたい、という悠馬をこれ以上止める理由もない。結局は悠馬がどうするかであって、これ以上は何もいえないと思って口を閉じた。
それでもやっぱり、何か特別なわけでもないのに、わざわざ足を運んでもらうのも…という気はしていた。
「じゃあ時間があったら行くよ。会場の住所送っといて」
「あ、うん」
これ以上断るのは流石に無理だ。喧嘩にもなりたくないし、ここは諦めるしかないなーーそう思ってわたしはあまり気分が乗らないまま、LINEで会場のURLの載ったサイトを送った。

