青い春と出会った恋

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わたし達は一緒に部室を出て廊下を歩いていた。

「そういえば、なんで朝来てたんだ?」

「あー実は図書室で勉強してたんですけど、集中できなくて…気分転換にちょっと散歩してたんです。で、弓道部の前を通って…って感じです」

「へー真面目だな」

「わたし英語が苦手で、ついていけないんですよねー」

中学の時から英語が苦手だ。
英語が得意な子からすると、「覚えるだけじゃん」と言われるが、どうもうまくいかない。

かと言って暗記系の科目が特別苦手というわけではないから、おそらくもう英語に対して苦手意識があって勉強がはかどらないんだろう。


「英語か…。見てやろうか?」

部長の提案に目をまるくさせた。

「え!いいですよ!部長も練習とか受験勉強とかで忙しいと思うし…」

「英語だったら俺も復習になるし、見てほしいなら見てやるけど?」

「え…でも…」

時間を割いてまでわざわざ見てもらうのはやはり申し訳ない。