「え、気にしないでください!それに、部長だからっていうのは関係ないですよ。部長じゃなくても、きっと部にかけてる思いはみんな同じですよ」 わたしの言葉に先輩は優しく微笑んで「そうか」と小さく囁いた。 「さ、じゃあ俺もそろそろ着替えるわ」 「じゃあ、わたしその間に矢取りに行ってきますね」 「え、良いよ」 「部長は着替えててください」 わたしは鞄をベンチに投げ捨てるように置いた。 すると背中越しに「じゃあよろしくな」と部長の声が聞こえ振り返って「はい」と返事をした。