しばらく待っても反応がないめぐにわたしは再び痺れを切らして声をかけた。
「おーい、めぐさーん」
「ごめんごめん!」
わたしの問いかけにめぐが戻ってきた。
「…花音って一ノ瀬くんの事好きなの?」
「え?好きって…」
「恋愛的な意味で」
すかさずめぐが答えた。
考えた事なかった。
そもそも幼馴染とは言え、学校も違うし、基本わたしからは会いに行けなかった。
小学生の低学年の時はいつも地元の公園であってたし、高学年になると車でわたしの家を訪ねてきたり、会うといってもそのくらいだ。
悠馬はわたしの家にきたことがあるけど、わたしは行ったことがない。
そんな状態だったからか、悠馬に対してそういう気持ちはなかった。
「好きじゃないよ」
「…ふーん。幼馴染じゃない、っていうのはわたし的にLOVEって意味かなーって思ったんだけど、どう?」

