きっと3人は悠馬のことが好きなんだろう。
それが恋愛としてか、ファンという感覚での好きかはわからないけど。

少なくとも悠馬にはバレたくないはずだ。


「なにが望み?」
怒りと悔しさが滲み出ていた。

「これをバラされたくなかったら、これ以上花音に余計なことをしないで」

「あなた桜木花音の友達なの?」

「そうだけど」

めぐがそう答えると3人は顔を合わせてコソコソと話し始めた。

「わかった。もうやめるわ」
負けを認める。これ以上手を出せない。とでも言うように小さく言った。

その言葉に心底ホッとした。

「ただ…」
その次の言葉にドキドキしながら待った。

こちらが有利な状況であることに変わりはないけど、それでも権力で対抗するとなれば庶民のわたしたちには力がないのも同然だ。

「その動画は消してくださる?」

ーーなんだそっちか。
安心と同時に全身の毛穴から汗が出ているのを感じた。