「はー緊張した。なんだ、先輩かぁ」
「心臓に悪いね、これ」
以外に体力と精神が削られそうだ。
それから怪しまれないように宿題をすることにした。
ずっと見張っているのもしんどい。
だけど二人とも廊下の様子が気になって、宿題が全然進んでいなかった。
それから5分くらいたつと、再び階段を上がってきた生徒がいた。
今回は3人組だ。
ちらりと横目で追っていると、その生徒達はわたし達の階で降りめぐの教室を通り過ぎていった。
ーーこれ、もしかして?
お互い口には出さなかったが目を合わせると、そのまま「行こう」と確認し合うかのように頷きあい静かに教室のドアを開けて顔を廊下へのぞかせた。
「ねえ、さっきのって花音のクラスメイト?」
「え?いやー、違うと思う」
名前まではまだはっきり覚えていないが、同じクラスならきっと顔を見ればわかるだろう。
そしてわたしたちは目を疑った。
わたしのクラスの前で3人組が立ち止まり鍵で教室を開けたのだ。

