言おうかどうか迷ったが、自分の中で解決するよりも誰かに聞いて欲しいという気持ちが大きく打ち明けることにした。
めぐはクラスも違うし心当たりがあるかもしれない。
「一ノ瀬くんならわたしも知ってる。有名だよね」
「そうなんだよー…わたしも悠馬の人気ぶりにびっくりした」
「手紙っていつから来てるの?」
「うーん、3週間くらい前からかな?ちょうど部活が始まった頃くらいから。はじめの一週間は机の中だけだったんだけど、ロッカーにまで入れられてて。しかもこの前なんか昼休みに教室離れて帰って来たら、また手紙が置かれてたりとか」
「うわー陰湿だね。そこまでするってある意味意地があるというか…その子達も一ノ瀬くんから離れて欲しいっていう思いから、嫌がらせする楽しさの方に気がいってるんじゃない?」
「楽しさ?」
「そうそう。はじめは目的があって嫌がらせしてても、途中から嫌がらせすること自体が目的になってるっていうか…」
…そういうもんなんだろうか?と首を傾げてめぐの話を聞いた。
そうだとしたら、悠馬と距離をおいても解決しないことになる。

