「そういえば今日から部活始まるけど、悠馬はどうするの?」
「いや、俺はクラブは興味ねえから」
予想通りの回答に少しがっかりした。
まあ悠馬は、悠馬なりの忙しさがあるのだろう。
あまりそういう面をわたしには見せないけど、多分ものすごい努力家なんだと思う。
「弓道部はどんな感じ?」
「楽しいよ!先輩もいい人だし、友達もできたし」
中学の時は、仮入部から本入部に変わった時の先輩のギャップが激しくて驚いたのを今でも覚えている。
仮入部の時のあの優しさはどこへ行ったのか、と度肝を抜いた。
なんとなく、2年生と3年生の関係をみていると、いい上下関係があるような気がした。
たったの一週間だけだから、うわ面しか見れてないけど、それでも少人数でいいチームワークだなと率直にそう思った。
「なあ、その部員って…」
そこで悠馬の言葉が詰まり、ぐしゃぐしゃと乱暴に頭を掻きむしった。
「なに?」

