「俺は翔也。よろしく」
「よ、よろしく」
この人はさっきの女の子とは違って、少し身近に感じた。
そう思って話していると、どうやらこの人もわたしと同じ推薦で入学したそうだ。
「花音はなんでこの学校に入学したわけ?」
いきなり呼び捨て呼びかよ!と思ったけど突っ込まずにわたしはこの質問に返事をした。
「友達の紹介と、わたしも弓道で推薦もらったから」
「ふーん。まーお嬢様って感じではねぇもんな」
「ひどい!」と怒鳴ろうとしたが、自分でもこの雰囲気の学校には場違いな気がしていたから右から左に聞き流した。
「そういう翔也はおぼっちゃまなの?」
「まーな」
少し得意げにそう答えた。
「そ、そうなんだ」
なんとなくだけど、似た雰囲気を感じとったから、わたしと同じ立場の生徒かと勝手に思い込んでいた。
「って言ってもウチは成金だけどな」
「え?」
「事業が成功したのは本当にここ最近の話。だから生まれた時からこんな環境だったわけじゃねーよ」
「あーなるほど」
その言葉を聞いて妙に納得してしまった。

