これ以上心配かけたくない、そう思って言った言葉だけど、それが逆に先輩を傷つけてしまったようだ。
今日は、朝からうまく物事が運ばない。
ーーそんな暗い気分を抱えたまま、学校へ向かった。
＊＊
それから一週間経っても、二週間経っても、悠馬と会うことはなかった。
毎日一緒に登校していたのがなくなった上に、もともとクラスが離れているから、校舎内で会うこともない。
そんな状態が続いて、もうずっと悠馬の姿を見ていなかった。
悠馬ももしかすると、わたしのことを避けているのかもしれない。
変に意識しているから、会わないことに余計違和感を覚えるだけかもしれない。
どっちにしろ、モヤモヤした気分のままこの二週間ずっと過ごしてきた。
「花音ー！」
クラスメイトに名前を呼ばれ振り返った。
