青い春と出会った恋



わたしは2人がやり取りしている間にその場から離れて、駅へと向かった。


「あれ?花音?」

後ろからお母さんの呼ぶ声が聞こえたが、無視して歩き続けた。

お母さんは関係ないとわかっていても、あのまま振り返っていたらまた嫌な気持ちが溢れてきてしまいそうだった。



どうして悠馬が怒っているのかわからない。

きちんと報告しなかったから怒っているんだろうか?


駅までの道のりは、ずっと怒りがおさまらずイライラしながらいつもより、足に力が入って早歩きになりながら歩いていた。



しかし、電車に揺られながら、冷静になって考えると、自分勝手だったかな?と思う部分も少し出てきた。

毎朝、少し遠回りしてわざわざわたしの家まで迎えに来てくれていたのに、悠馬の知らない間に付き合うことになって、しかもそれが何日か経ってからの事後報告になってしまった。