少し疑問を覚えつつも先輩がそういうならいいか、と思いわたしはそれ以上何も聞かなかった。
「…はぁー、すげぇ抱きしめたいんだけど、今日はやめとくよ」
「なっ、だ、だき…!?」
唐突な先輩の言葉にガタッとわたしの座っていた椅子が揺れた。
何を言っているんだ、と先輩の言葉を疑ってしまう。
「そんなに拒否られたら傷つくんだけど」
「え…いや、別に、拒否っては…」
しどろもどろになりながらもなんとか言葉を繋いで伝えた。
そんなわたしの様子に先輩は優しそうに「まぁ、いいけど」と優しく笑った。
「じゃあ…って改めていうのも変だけど、これからよろしく」
なにが言いたいのかわかり、先輩の言葉にドキッと胸が高鳴る。
「…はい。よろしくお願いします」
今日から先輩の彼女になったんだーーとその言葉で実感した。

