「えっと…わたしずっと考えてたんですけど」
そこまで言ってチラッと顔は俯き加減のまま目だけ先輩を見た。
先輩は真剣にわたしの話を聞いてくれていた。
「わたし恋愛とかあんまり経験なくて…先輩のことが恋愛として好きかどうかわからないんです。そんな中途半端な気持ちですけど…えっと…」
この先なんて言っていいかわからず口が詰まってしまった。
「い、いいですか…？」
この表現が正しいのか、これで伝わるのかわからないけど、これ以上何も浮かばなかった。
先輩は少し驚いたような顔でわたしを見つめていた。
「え？それって付き合ってくれるってこと？」
「いや…そんな上から目線な感じじゃないんですけど…」
そう言ったものの、今のやり取りを思い返すと、上から目線な感じがする。
そう気づいたものの、これ以上訂正できない。
わたしは再び先輩に視線を戻して言った。
