というより、先輩はどうしてこうも冷静なんだ。
普通、告白する方が緊張しているんじゃない?
なのに、今のこの状況だけで言うと全く逆の立場だ。
わたしばっかりがなぜか緊張して驚いて、先輩はいつもと変わらず冷静でほんわかとした感じ。
その先輩の様子に少し戸惑う。
それに告白なんてされたことないから、これが本気なのかどうかなんてまったくわからない。
「えっと…冗談ですよね?」
「…いや、本気だけど?」
「だ、だって先輩いつもと変わらないじゃないですか…!」
「そんなことないよ」
そう言うとわたしの腕を優しく包みそれを自分の胸へと当てた。
「え、ちょっ、なんですか?」
もうわたしの頭の中はパニック状態で、思考が回らない。
言葉もうまくでてこない。
「やべえだろ?心臓の音」
「え…」
その言葉を聞いてわたしは一瞬冷静さを取り戻した。

