「え?」
先輩はちょっと驚いた様子で聞いてきた。
「…わたしじゃ頼りたいかもしれないですけど…。何か困ったこととかあるならぜひ!」
元気っぽく最後は語尾をあげて、先輩に気分をあげてもらおうとした。
だけどそのわたしの様子に、先輩はクスクスと笑い出した。
「ははっ、いや違うよ。桜木に想いを打ち明けようか悩んでただけ」
「ん?なんのことですか?」
「俺が桜木を好きってこと」
唐突にそう言われてわたしは状況を理解するのに時間がかかった。
ーー先輩がわたしを好き…?
数秒後理解がやっと出来て、「え、えぇ!!?」と道端なのを忘れて大声を出してしまった。
幸い、近くに人は居なく、反対側の道路に人はいたが、車の音なんかでかき消されてそこまで騒音じゃなかったようだ。
「驚きすぎだろ」
先輩は笑いがらわたしの様子を見ている。

