青い春と出会った恋



「先輩は何してたんですか?」

「俺は図書室で課題やってた」

「先輩も真面目じゃないですか」

「まあ、俺は受験生だしな」

「え、外部の大学受けるんですか?」

「んーまだ決めてないけどな」

うちの高校はエスカレーター式で基本大学まではよほどのことがない限り入学できる。

成績が悪かったり、真面目に授業を受けてなかったり、なにかしらの問題を起していない限り。


約90%以上の人が外部の大学を受験することなく、エスカレーターで大学へ上がる。

だからあまり3年生も受験ムードと言うのはなく結構穏やかな感じだった。


だけど、先輩は普通に部活にも来てるし当然大学へもこのまま上がると思っていたから驚いた。


「桜木はここの大学行くの?」

「んー、まだ分からないですけど……正直全然考えていませんでした」

「まあ、まだ1年だもんな」

「あのー…なんで外部受験するんですか?」