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3年生も引退し、あと1ヶ月に迫った冬の大会に向けて、わたし達はより一層精進していた。

放課後の部活練習が終わった後、わたしは残って練習していた。


残っているのはわたしだけではない。

だけど今日はめぐが用事があるからと言って先に帰ってしまった。


1人で自主練を終えると、残っていた部活仲間に挨拶をして部室を出た。


「お、桜木。今帰り?」

下駄箱で靴を履き替えているとわたしを呼ぶ声が聞こえた。

「あ、部長!…じゃなくて、吉永先輩」

前にもう部長じゃない、というのを思い出して、慌てて訂正した。


「ははっ、まあどっちでもいいけど」
わたしの慣れない呼び方に吉永先輩は優しく笑った。


「部活?」

「あ、はい。ちょっと残って練習してて」

「へぇー真面目だな」

そう言いながら先輩はわたしの側に近づいてきた。