「実はそのうちの1人の子が転校したんだって」
「え!?そうなの?」
そのあと詳しく話を聞くと、親の仕事の関係で海外に引っ越したそうだ。
それがわたしに手紙を置いたのと関係があるのかはわからない。
もしかすると、もう悠馬に会えない、という焦りからそういう悪戯という行為に及んでしまったのかもしれない。
はたまた、めぐと言い合った後かもしれない。
それは直接は聞いていないからわからないけど、それでもやっぱりあの時悠馬を引き止めてよかったな、と心から思う。
きっと本人たちも、最後に悠馬と話せてよかった、という思いがあったから、あの時わたしを引き止めたんだろう。
なんとなく、心の中にあったモヤモヤが晴れた気がした。

