本当の気持ちはわからないけど、ただわたしと悠馬が少し距離を置いてくれたらいいのに、っていうほんの些細な気持ちからだったんじゃないだろうか。


そう思っている女子たちは、きっとこの3人だけじゃないはず。


「ううん。ほんとうに気にしないで」

そう言葉に出すと自然と笑みがこぼれた。


こうやって笑顔を3人に向けられるなんて当初は思ってもみなかった。

実際、あの3人に対して怒りなどの負の感情があったのは事実だし。



ーーそれから、悠馬にあってもあの3人組のことを聞かれることはなかった。

しばらくしてめぐちゃんの部活で会うと、わたしはそこである事実を知る事になった。



「ねえ、あの手紙事件の3人組覚えてる?」
「あー…覚えてるよ」

つい数日前の事だ。忘れるはずがない。

だけどめぐちゃんにはわたしがあの3人組と話し合った事を言っていないから、少し濁すように答えた。