青い春と出会った恋



冗談を言っている雰囲気に聞こえず、わたしは固まった。

これはどうやって返すのが正解なんだろうか?

きっとここで、「呼べるわけないじゃないですか」と返すのは違う。ーーそんな気がして、わたしは一文字だけ発するのに精一杯だった。


わたしの反応を見ると、部長はすぐに笑顔になって「ごめんごめん。冗談だから」と笑った。


ーーなんだ。冗談か。

その先輩の笑っている顔を見て、一気に緊張が解けた。


すると、手に握っていたスマホから音楽とともにバイブがなった。

めぐからの着信だ。


「あ、ちょっとすみません」
そう断りを入れて、めぐの電話に出た。


『ごめん、ちょっと遅れた!後1分でそっちいくから!』

「あ、うん。じゃあ待ってるね」

騒がしい雑音と共に慌ただしく電話が切れた。