ーーしまった…。
流石にちょっと馴れ馴れしすぎたかもしれない。
頭の中で自分の行動を思い返えしていた。
1人で立っていたあの恥ずかしさと、久しぶりに部長に会えたという懐かしさで、確かに距離感がいつもより近かった。
部長の言葉とともに、すぐにわたしは足を止めた。
「す、すみません」
「え?いや、違う違う。俺がちゃんと順応できてなかっただけ」
わたしが謝ると部長は慌ててわたしの謝罪を否定した。
「順応?」
「…可愛いよ」
「え」
拳で口元を隠しながら、少し恥ずかしそうに照れていた。
その様子に何を言われたのか、やっと自分の理解が追いつき、一気に顔が火照っていくのがわかった。

