ストロベリーキャンドル




聞き慣れないワードに首を傾げると、
仁の顔が近づいてきて、思わず目を閉じた。


視界が閉ざされて感覚が鋭くなったのか、
仁の息遣いを近くに感じた。


と思ったら、急に耳に刺激が与えられた。


びくっと震える体を支えられる。
さっきの葛城さんみたいに耳を甘噛みされたんだと分かるまでに、
結構時間が必要だった。


逃れようと顔をひねってみても、
仁は私に絡まったみたいについてくる。


優しく噛まれていたと思うと、急に刺激が強くなった。


微かに痛みを感じる。
でも、それは悪い痛みではなかった。
恍惚とした快感さえ覚えた。


目を強く閉じているからか、耳に全神経が集中する。
快楽から逃れるように声をあげた。


「はぁっ……ふっ……じ、仁」


「はい、ここまで」


ピタリと刺激が止み、仁の体が離れていく。
体の力が一気に抜けてその場にずるりと崩れ落ちた。


息が上がり熱い。
ぼうっとした頭で何かを考えようとしても、まとまらず、
ただ仁を見上げることしか出来なかった。


「これからは、むやみやたらに
 男と二人きりにならないこと。いい?」


「は、はい……」


「敬語」


「あっ、うん」


「いい子だね」