寝ていたのは男だった。 切れ長の目に長いまつ毛、ツンとした鼻と綺麗な唇、ここに、女子がいたら大騒ぎしそうなイケメンであることがうかがえる。 琴音は思わずじっとその男の顔を見つめていた。 くしゅっ… 男がくしゃみをし、一瞬起きたのかとヒヤッといたがその後聞こえてきた寝息にほっとした。 春とはいえまだ寒さが少し残っている時期だ。何もかけずに外で寝るにはまだ暖かくはない。 琴音はそっと自分が持ってきていたブランケットをかけ、起こさないようにしてその場を後にした。