私だけの王子様、見つけちゃいました!




「た、小鳥遊くん!おはよう!」




「…ん。」




チラッと私を見たあと何事も無かったかのように前を向く彼。

そう。私が少し早い電車に乗るのは彼に会うためだ。



彼の名前は小鳥遊 廉 (たかなし れん)くん。
如月東高校の3年生。



軽くパーマのかかった黒髪をワックスで少しだけ遊ばせ、綺麗な二重にスッとした鼻。
スタイルもよく、左目の下にある涙ボクロがただならぬ色気を醸し出している。