一粒トリュフに想いを込めて

「あれ?自販機に行ったんじゃなかったの?」

「え?あっ…」

自販機に寄ったはずなのに手ぶらで戻ってきたわたし

「好きなものが売り切れだったんです」

そう言って微笑んだ

「あぁ、あるよね。そういうこと」

「じゃあ、仕事始めますね。
今日はみなさん定時であがりたいだろうし、がんばらないとですよね」

「うん、そうだね」


仕事しよう

仕事してれば忘れられる


邪念を追い払うようにパソコンに集中した



そして気付けばあっという間に定時間近


「みなみさん、給湯室の掃除行ってきますね」

一声かけて席を立つ


給湯室の掃除が終われば帰れる


久しぶりにオーナーにも会いたいし、コーヒーショップにでも寄って帰ろうかな

うん、そうしよう


よし、そうと決まれば急がなくちゃ