三月のバスで待ってる


気持ちを伝える勇気がなかった。もしかしたら、と期待を持ちかけたこともあった。けれどそのたびに、あんなに素敵な人が私を好きになるはずがない、と後ろから強い力で現実に引き戻された。
これまで、たくさんの人たちに、蔑まれてきた。たくさんの容赦なく冷たい視線に晒されてきた。私のことなんて誰も必要としない、こんな人間消えてしまえばいい、ずっとそう思っていた。
でも、そうじゃない人もいた。私のことを好きだと言ってくれた友達。壊れてしまったと思っていた家族には笑顔が戻った。そして、想太は、私に、そばにいると言ってくれた。

『何があってもそばにいる』

あの言葉が、その場のでまかせだったなんて、やっぱりどうしても思えない。
何か意味があったはずなんだ。
その言葉の奥に、簡単に言葉にできない彼の思いがあったはずなんだ。
確かめたい。
諦めたくない。