最悪な形で夏休みが終わった
新学期だって生きた心地もしない


『俺はどうすれば…』

「諦めたら?他にも女はいるし
つーか海彩淡白過ぎだし、何で海彩なの?」

『は?確かに…そうだが海彩は可愛いし優しいし俺に落とせない女はいないからだ!』

「そもそも、海彩は礼王の事を幼なじみとしか見てない気がするなー。
海彩に飽きられたんじゃない?」





飽きられた…。そんな筈が…。

ある!!

この前はまさにそうだったのではないか?
だから海彩は俺を拒絶したのではないか



「それにさ、いつまで海彩の前で出来ないふりするつもり?
海彩が嘘だってバレてるんじゃない?それで口聞いてくれないんじゃ…」


バレてる!?
海彩にバレたとすれば俺は海彩を裏切った事になる…それは…。





そんな事を思い悩んでいると始業式が始まった



いつもなら海彩が側にいるのに海彩はもういない

今の俺、もしかして絶望的なのか?






「えー、これからの桜花高校は…」

そもそも、俺は海彩の何なんだ?
海彩にちょっとは気になるあいつ認定されてたんじゃないのか?


「次に役員変更のお知らせです
1年生の霧島海彩さんがキングと生徒会書記をやめて
ジョーカーの寮長になりました。1年生の寮長は初となります」


!?

俺と同じく周囲がざわつく海彩が登壇してスピーチをし始めた

何で!?海彩は俺の側に居てくれるんじゃなかったのか!?

俺が大切だって言ってたのに…。




海彩の裏切り者!!