途方に暮れて生徒会室に戻ると海彩はパソコンを操作していた


『海彩、戻っていたのか』

「はい、礼王様。遠足はいかがでしたか?」



ここでお前を探し回ってそれどころじゃなかった…なんて言えるはずもなく





『疲れた。海彩は?』

「申し訳ありません、風邪気味で
プールということで欠席させていただきました
お陰で生徒会の仕事も進みましたよ」

海彩の仕事る海彩は仕事が早いのでどちらかと言えば周りを手伝っている事が多いが、意外だなと思っていると
海彩はプリントを見せてくれた
そこには遠足内容変更の依頼書と承諾者、契約書があった

「このような感じに仕上げておきました
いかがですか?」

『海彩、でも遠足が』

「私は風邪を引いてますし、それに礼王様がいなければ楽しくはありませんから 」



!!
海彩が微笑んだ
いつもながらに可愛い、天使だ



そうか
始めから規則を変更しなくても、こう言えば良かったのか…。
正直に言おう、俺の気持ちを



『海彩、夏休みは俺に…』

「あぁ、それから
先ほど夏休みの礼王様のスケジュール争奪戦になりましたので
空いているところに1人1回の期限付きでデートを入れてしまいました
夏休みはご令嬢が旅行に連れていってくださるそうですよ」

『…なんで…』






海彩は夏休みを俺にくれないのかぁー!?