背負った運命

「それで話が終わるなら、私達が選ばれる理

由はないわ。」

輝夜を真っ直ぐ見据え

「お前達の始祖達は、最後の最後に術を使っ

た。"1000年後の自分達の子孫が先祖返りを

なすように" と。封印は確かに成功した。そ

れでも、封じることが出来たのは鬼神王の

み。その他の鬼は野放しの状態だった。封印

はあくまで封印。倒す事は出来ない。封印を

解いてしまえばそれで終わりだ。8人の封印

は1000年だけは、何をしても解くことが出

来ないものだ。しかし、その封印が施されて

来年で1000年を迎える。もう数年すれば、

封印は解かれるだろうな。上位の鬼達の手に

よって。その事を見越して、お前達8人に先

祖返りをなすよう術をかけた。鬼神王を倒し

世界に平和が訪れることを祈ってな。」

話し終えた男は、8人全員と目を合わせ告げ

た。

「お前達が望むなら、先祖それぞれの遺言を

聞かせてやる。どうする?これからどうする

のか、決めるのは聞いてからでも遅くはない

と思うがな。」