背負った運命

「今の話が本当の事なら、鬼が存在した場所

は何処にあるの？」

雫の問いに男は

「それはお前達が見つけなければ面白くない

だろう？」

そう言って、はぐらかしたまま次の話に入っ

た。

「それと、先祖返りをなした者を神子と呼ぶ

のは先祖にいる聖獣が神級であるからだ。

もう1つの問いに対する答えだが、お前達が

選ばれた理由は、単純だ。」

「単純...？」

「あぁ、そうだ。理由は単純、お前達が創造

主の聖獣に先祖返りをなしたから。」

「どういうこと？」

「お前達の始祖である4種の聖獣四神は、こ

の世に誕生した最古の獣だと言われている。

それと同時に鬼も誕生したがな。」

誰も言葉を挟むことなく、話は続く

「最初に誕生した鬼。"鬼神王"(きしんおう)

と呼ばれる鬼には普通の攻撃が通用しない。

しかし、同時期に誕生した四神の攻撃は通用

する。四神の眷属でも攻撃する事は可能だ

が、鬼神王を倒すほどの力はない。当時、鬼

の力は本当に大きかった。四神は四神と結ば

れた人間達と鬼神王を倒す為、戦っていた。

だが、それでも力及ばず倒すことは叶わなか

った。そこで、4人の人間と4匹の獣は鬼神王

を封印する事に決めた。自分達の命を代償と

してな。」