背負った運命

「どういうこと...？」

「お前達8人である必要だったか。それは

な、お前達の先祖に関係している。」

「私達の先祖？」

いつもの様に落ち着き、冷静になった8人を

代表して輝夜が尋ねた。

「そうだ。先祖返りをなす者には共通点が

存在する。それは、始祖が聖獣と結ばれた

事だ。」

驚き目を見開く彼ら。

「昔は、魔力が多かった。そのため、神級

の聖獣で無くとも、人を型どることが出来

た。人間と聖獣が結ばれる事も少なくは無か

った。だが、子を生すことは出来なかっ

た。神級の聖獣を除いて。お前達8人の先祖

は、四種だ。蒼唯家は青龍、疾風家は白虎、

赤羽家は朱雀、鈴金家は玄武。」

その返答に8人は

「じゃあ、あいつらは俺らの先祖なのか？」

「それは無いわ。私達は記憶を共有している

のよ？相手に見せたくない記憶はそれを経験

している時に相手に見せないよう魔法をかけ

なければならない。1000年後のことなんて

予測出来るはずがないわ。真命契約をするな

んて普通は有り得ない。それに真命契約が

誕生したのは、800年前だと言われているじ

ゃない。」

綾斗の言葉を輝夜が否定した。8人は再び男

を見た。

「赤羽の娘の言う通り。今お前達が契約して

いる者たちは、お前達の先祖では無い。お前

達の先祖、いや、始祖は2人揃って死んでし

まったのだから。」