背負った運命

穴から出る事は叶わなかったが、そこは腐っ

ても世界トップレベルの聖獣使いである。

「危なー」

「...っと」

反応は様々だったが綺麗に着地をした8人。

「危なかったー。...ここが最奥なのか？」

綾斗の言葉に反応して周囲を見渡し始める。

上を見上げた4人が

「これは....」

「うっそー」

「えぇーっ...まじか」

「何...これ？」

と反応を示した。それにつられるように上を

見上げると、そこには

「これって、...聖獣？」

繭に包まれた16個の球体。その中には聖獣と

思われる生き物が透けて見えた。

「待っていたぞ。八つの柱」

聞き慣れない声がその場に響いた。その声に

8人は、気を引き締め戦闘態勢を取り声の主

を睨みつけた。

「そう睨みつけるな。お前達にマジックレタ

ーを送ったのは我である。」

「貴方が...？」

「あぁ。話の前に1つ確認したい。お前達

は八つの柱で間違いないな？」

「そうだ。俺達は八つの柱で間違いない。

それより、何故、俺達をここに呼んだ。」

「そう急かすでない。手紙にも書いただろ

う？我はお前達に真実を伝える為、此処に

呼んだのだ。」

神楽の言葉にそう返した謎の男。

「真実？」

男の言葉に疑問を返したのは輝夜だった。

「お前達は何も真実を教えられていないだろ

う？疑問に思ったこともある筈だ。

"何故、自分達は決して長いとは言えぬ命な

のか" と。恐らく周囲の人間達に"呪いのせ

いだ"とでも言われたのだろうが。真実はま

るで異なる。」