「そういえば、手紙の中は見たの?」

「うん、真っ白だった。多分、森に着いたら何か

浮かんでくると思うよ!」

雫の問いかけに答えたのは楓莱だった。

「ということは、、、マジックレターだな。送り

主は誰だろうな。」

綾斗の言う"マジックレター"とは、宛名を書かず

とも、相手を思い浮かべ魔法をかけると、その人

の元へ届くというものである。

「まぁ、少なくとも"人間"ではないでしょうね」

輝夜の言葉に

『やっぱりか...』

心の中で、そう思いながら密かに"たまにはゆっく

りさせてくれ"とも思っていた。

そうこうするうちに、森に着いた一向。

すると、

「あ、浮かんで来たよ。」

手紙に文字が浮かんで来た。そこには

『この森の最奥にて待つ。』

と、書かれていた。

「面倒くせぇな」

帰ったら駄目か?と言っている綾斗を置いて

「また浮かんで来たよ!」

『我が手の上の真実を求めよ。』

「だって。」

「・・・我が手の上の」

「真実を求めよ。・・・か」

輝夜と神楽は口々に呟いた。

「真実って何だと思う?」

「普通に考えると、僕達8人に関する事。」

「よねぇ。」

綾葉と志瑞也も疑問を持った様子だ。

「面倒くせぇし、気になるし...はぁ、行くしかね

ぇか。」

綾斗は、行く気になったようだ。

「輝夜どうする?」

雫に問われた輝夜は

「行くしかないわね。楓、楓莱どう思う?」

森の事についてならこの2人に尋ねることが、正

しいと判断している輝夜が聞くと

「大丈夫そうかな。俺達がいるから、あんまり普

通の聖獣達は来ないと思うし。」