背負った運命

輝夜は冷静に愛華を見つめ、言い放った

「女子生徒会長の権限もと、貴女に生徒会役員

選抜試合への参加権を永久に剥奪する呪印を掛け

ます。」と。

「それはやりすぎなんじゃない?」

会場にそんな声が響いた。

その声の主は輝夜達の傍に降り彼女達に告げた。

「生徒会になることは、この学園では全生徒の目

標の筈でしょ?それを奪うのはどうかと思うな」

その人、聖凛学園の王"龍河羽瑠"は輝夜と恋仲だ

と思われていたので、彼女の判断に反対した事に

周囲は驚きを隠せない。

しかし、輝夜は

「なら、貴方が彼女を貴方の学園に連れ帰れば良

いじゃない。貴方の力なら、その印を解く事は可

能な筈よ。」

そう言った。これにも周囲は驚きざわめいた。

彼女は自分の恋人に、自分以外の女を選べと言っ

たのだから。

「私達は、領土とその民を守るべき王なのよ。

その判断に私情を持ち込んではいけないわ。私は

彼女を放って置くと他の生徒達にも被害が及ぶと

判断したわ。けれど貴方は私とは異なる判断をし

た。そうでしょう?ならば、私達は...縁を切るべ

きだと思うの。」