背負った運命

輝夜side

さて、私はどうするべきかしら。

私に刀を向けて、私の前に立っている女と、

新しく登場してきた謎の男達。

何故、こんなに人が増えているのかしら。周りの

生徒達も増えて何が何だか分からないわね。

取り敢えず、

「桃原愛華、貴女は私に決闘を申し込んでいると

受け取りました。それで良いかしら?」

「当たり前よ。あんたを殺して、私が朱雀と契約

するの。」

あの子は真命契約を理解していないようね。

どう足掻いても、貴女は朱雀と契約することは出

来ないというのに。絶望は、早い方か遅い方どち

らが良いのかしら。私には分からないわね。

まぁ、良いわ。それと、彼らね。

「失礼ですが、男子演者育成学校の生徒さんで

間違いないかしら?」


「はい。留学の招待を受けて来たのですが、今は

取り込み中の様子。後ほどまた来ましょうか?」

「いいえ。大丈夫よ。待っている間も退屈でしょ

うし、良ければ決闘見ていかないかしら?」

その言葉に、学園の生徒達が騒ぎ出す。留学の話

か、決闘のことか、いえ、両方ね。何も知らなか

ったのかしら。

「良いんですか?」

「えぇ、勿論。招待したのは、こちらですし。」

「それでは、決闘場に移動しましょうか。」

パチンっ

指を鳴らすと、そこにはいつも通りの決闘場があ

った。此処は異空間にあるから、少し変な感じが

するのよね。

「それでは、始めましょうか。」