背負った運命

「裏の掟?知ってるさ。でもなぁ、それは契約の

上書きができる場合のみだろう。」

「な、何を言ってるの。どういう意味よ。」

彼女の額にうっすらと汗が浮かび始めた。

「そのまんまだよ。」

その言葉を聞き生徒達にざわめきが走る。

「"真命契約"」

生徒の誰かが呟いた。それを聞いた朱雀は口角を

上げ

「ご名答。」

楽しげにそう言った。

「真命契約ですって?その証拠を見せなさい!」

「だってよ。...輝夜」

その言葉にまた生徒達がざわめき出す。

そこに居たのは、彼の契約者である赤羽輝夜だっ

た。

「...私に服を脱げと言っているのかしら?朱雀」

真命契約を結んだ者達は身体の何処かにその証と

して、刺青の様なものが浮かび上がる。それは、

互いにとって命の次に大切な印だ。

「頼むよ。俺はお前に付けてもらった印を誰にも

見せたくない。」

少し悲しげに言った彼に、ため息をつき

「分かったわ。」

彼女はそう言った。