背負った運命

「何をやっている?いやね朱雀くん。生徒会長に

なろうとしているに決まっているじゃない。」

「そんな事より、聞いてよ。私ねぇ、他の学校と

も交流を持とうと思ってぇ、男子演者育成学校

にぃ"我が桜華学園に留学しに来ませんか?"って

手紙を送ったの。そしたらね?」

何を言ってるんだこの女は。

「"喜んでお受け致します"だって〜♡」

ふざけているのか。生徒会長でもないこの女が、

勝手にそんな事をしていい筈がない。

「だからぁ〜、準備一緒に頑張ろうね!」

最後の一言で、会場からは音がなくなった。

普段は気にもしない鳥の鳴き声が大きく聞こえる

ほどだ。

「"不死鳥・朱雀"あなたに命じます。新・生徒会

長である私と、契約なさい。」

「あ"ァ?ふざけんな。お前と契約するくらいなら

死んだ方がマシだ。」

「貴方知らないの?この学園の裏の掟の一つ

生徒会長になった者は、学園生徒の契約聖獣を

奪う事ができる。」

本当に何を言っている。その裏の掟は存在する。

しかし実行した者は極僅かだろう。そのいずれの

場合も、契約していた聖獣が不当な扱いを受けて

いたと聞く。こんな事は初めてだ。それに今回の

場合、今までの例とは異なる。何故なら、生徒会

のメンバー達は本当に自分の聖獣を大切にしてい

るのだから