背負った運命

「今日ここに集まって貰ったのは、私の生徒会長

就任を見届けて貰う為です♡」

彼女、いや、愛華はそう言った。

成程、だからここなのか。この集会の会場は代々

生徒会の引き継ぎに使われた神聖な場所だ。

その神聖な場所で、このようなことが認められる

はずは無い。その証拠に、彼女のその発言を聞い

た瞬間生徒達が彼女と後ろに居る7人を睨みつけた。本来生徒会とは、毎年生徒達を8グループに

分け勝ち抜き戦を行い各グループの優勝者8名の

ことを言う。今彼女が言ったことはこの学園の伝

統に対する侮辱に等しい。

「そんな怖い顔しないでよぉ。朱雀くん♡」

その言葉を聞きその場にいた生徒達は慌てて後ろ

を振り返る。

そこに居たのは、現・女子生徒会長赤羽輝夜の契

約聖獣である。"不死鳥・朱雀"であった。それだ

けでは無い。他の生徒会の契約聖獣も一緒だ

彼らは神級聖獣で、この世に一個体しか存在しな

い。神級聖獣より下、上位聖獣までならば二個体

以上存在する可能性がある。神級であるかを見分

ける方法?彼らが人型を取れているのことが何よ

りの証拠である。彼は

「お前は、お前らは、そこで何をやっている。」

祭壇の前にいる8人の生徒と、理事長を睨みつけ

そう言った。