背負った運命

神楽side

いきなり言葉を切り、疑問符を放った俺に怪訝そ

うな顔でこちらを見てきた3人。仕方ねぇだろ。

いきなり念を送ってきたと思ったら"面倒臭いこと

になってきたぞ"って言ったんだ。これで疑問に思

わずに居られるか。俺は3人に

「少し待っててくれ。」

と告げ凰竜に念を送り返した。

"いきなりどうしたんだよ。面倒臭いことって何な

んだ?"

"あの女が、動き出したのだ。"

マジかー

"...今、何してるんだ?"

"学園を乗っ取ろうとしているな。"

"oh……"

言葉が出ない。あいつはどれほど馬鹿なんだ。

"周りの反応は?"

"呆れて相手にしていないな。だが、理事長が出て

きてあの女を生徒会長に任命しようとしている。"

ハァー思わずため息をつき

"分かった。すぐ戻る。他のヤツらはどうした?"

"只今取り込み中。だそうだ。"

"少し待ってろ"

「輝夜、一旦戻るぞ。」

「どうしたの?」

俺は先程の念話を輝夜に送った。

「分かったわ。申し訳ないけど、一度学園に帰ら

せてもらいます。念の為結界を張って行きますの

で、この場で待っていて下さい。」

混乱している2人を置いて、輝夜は結界を張り俺

の傍まで来て、パチンっと指を鳴らした。

次の瞬間には、俺達は学園にいた。

そこには、あの女と理事長を真ん中に、野次馬と

化している二割ほどの生徒がいた。その光景を少

し離れた所から見ていたのが、俺達8人の契約聖

獣だった。朱雀を除き。

本当に面倒臭いことになってるな。

もう一度大きなため息をつき、輝夜と肩を並べて

歩き出した。

end