背負った運命

「あいつらは、神子だよ。本物の。」

そう、普通の人間は他人に影響を与えるほどの魔

力は持っていない。全力を出せば出来ないことは

無いかも知れないが、それは魔力量が多い人間の

話。ところが、極稀に他人に影響を与えるほどの

魔力を持つ者が産まれる。それが"神子"と言われ

る存在だ。

「それを見抜けず、馬鹿にするようなヤツは今回

の作戦から外れろ。これで話は終わりだ。」

それを言われた新兵達は重い足取りで、その場を

去った。ホッと息をついたのもつかの間今度は、

「ところで、そこのお前はなにをしている。」

そう。俺が声をかけられた。

「えぇっと。その....。」

どう言えば良いのか。言い淀んでいると

「まぁ良い。今の話聞いてたんだろ?だったら、

責任持って早く上まで上がってこい。」

「えっ?」

「あいつらの秘密を知っているのは極僅かだ。そ

れを知ったんだから上まで来てあいつらの手助け

をしてやれ。さっきのヤツらは、、、帰ったら、

しごき回す」

まだ黙っている俺を見て

「お前 はあいつらを支えたいか支えたくないか

どっちだ?」

「さ、支えたいだす!」

噛んだ!悶えている俺を置いて2人はにっと笑い

なら早速、あいつら絡まれてるから助けてやれ。

そう言って、俺の背中を押した。

あぁ、強くなりたいな。あの2人を、八つの柱を

少しでも支えられるように。

そう思いながら、俺は2人のへ急いだ。

end